2022/10/25
連載『スポーツ情報って面白い!』?/スポーツと情報技術との関わり
さて、情報技術の発展に伴い、コンピュータというものがとても身近になっています。我々の生活には、もう情報技術の恩恵なしに成り立たない状況となっているでしょう。そのような中で、スポーツも例外ではありません。情報技術を大いに活用しているAIやデータサイエンスなどの分野はスポーツの世界にも進出しています。既に、複数のカメラを競技空間に設置することで、プレイヤーの動きをデジタル情報として入力し、そのデータを分析することで個人選手、チームに情報技術が貢献しています。そうなると、人間がその情報技術やその技術で収集したデータを活用する能力がなければなりません。文部科学省では大学教育における「数理?データサイエンス?AI教育プログラム」を推進していますし、スポーツ庁が発表している第3期スポーツ基本計画にも「スポーツ界におけるDXの推進」が取り組む施策として掲げられています。そして、仙台大学でもその取り組みが始まっています。
「仙台大学DX人材育成プログラム」は本年度、文部科学省の認定を受け全ての学生が学ぶことができます。これまでの競技のように、実際にプレイするという行為だけでなく、スポーツを様々な視点からデータ化し、そのデータをどう分析し、活用するのかという別の視点でのスポーツを「する」という行為もあるわけです。このようなスポーツとの幅広い関わりにおいて、データサイエンスや情報技術を学ぶことには意義のあることだと言えるのではないでしょうか。
今後はデジタルなスポーツとしてeスポーツも盛んになっていくでしょうから、ますます情報技術などに目を背けることのできない状況へと進んでいくでしょう。そして、進歩していけば、これまでにない新たなスポーツというものが創造されるのかもしれません。
<スポーツ情報マスメディア学科 准教授 橋本智明>